社会人になるといつしか大人の女性を意識し始めます。
お化粧やヘアスタイルはもちろんのこと、おしゃれなコーディネートにも気を配りたくなるもので、初めて支給されたお給料やボーナスで18金のジュエリーを購入される方もいらっしゃいます。
ただ、18金って言葉を聞いたことがあり何となく知っていたとしても、さまざまな色の種類があることを知らない方は少なくありません。
そこで今回は、18金のカラーゴールドについて紹介していきます。
そもそも18金とは
18金とは指輪やネックレスなどに刻印されている「K18」のことを指し、その製品に含まれている「金の含有量」を意味します。
この含有量が100%なら「24金(K24)」で、それを基準に以下24分率で表されます。
■18金(K18) 18/24=75%
■14金(K14) 14/24=58.3%
■10金(K10) 10/24=41.6%
このようにして、たとえば18金なら24分の18(75%)が金であり、不足している25%に銀や銅、パラジウムなどの金属が含まれています。
この25%に使われている金属のことを「割金」と言い、製品としての強度を高めたり、主となる金属の色を変えたりする役割を果たしています。
カラーゴールドの種類
ジュエリーショップに行けばK18の製品は沢山並んでいます。
宝石が留められている製品もあれば、おしゃれなデザイン製品など。
それに加え近年では、さまざまなカラーゴールドが販売されています。
イエローゴールド
K18の製品でもっとも主流となっているのがイエローゴールドです。
75%の金に配合される25%の割金は、大きく分けて以下3通りになります。
■5分割(銀5:銅5)⇒銀12.5%、銅12.5%
光沢のある純金に近い色味のイエローゴールド
■4分6(銀4:銅6)⇒銀10%、銅15%
少し赤みのでるイエローゴールド
■逆4分割(銀6:銅4)⇒銀15%、銅、10%
わずかながら青味を感じるイエローゴールド
イエローゴールドは純金より控えめなカラーでありながら華やかで、私たち日本人の小麦肌をより一層きれいに演出する効果があります。
ホワイトゴールド
75%の金に、銀やパラジウム、ニッケルなどの白色系を混ぜ合わせ白色になることからホワイトゴールドと呼ばれています。
ただ、メインである金色系の金属に白色系の金属を混ぜたからといって完全に白色にはならず、僅かながら黄色味が残った白色となってしまいます。
そのため、ほとんどのホワイトゴールド製品の表面には「ロジウム」という金属をメッキコーティングし、プラチナのような白色を演出しています。
見た目は非常に似ていますが、プラチナは重厚感のある白色をしており、ホワイトゴールドはプラチナに比べ明るい白色をしています。
ピンクゴールド
ピンクゴールドは75%の金に、銀や銅、パラジウムが配合されています。
割合は各メーカーによって比率が異なり、大まかに銀2:銅7:パラジウム1ほどの割合で作られています。
色味に温かみを感じ、柔らかな印象を与え、日本人の肌とも相性が良いとも言われており、特に女性からの支持が高く人気です。
その他のカラーゴールド
ジュエリーショップに行けば、イエローゴールド、ホワイトゴールド、ピンクゴールドの製品を目にする機会は増えました。
そのため、この3色についてはご存知の方も多いことでしょう。
しかし、カラーバリエーションは3色にとどまらず、金75%に銅25%を配合したレッドゴールド、レッドゴールドに少しの銀を配合したローズゴールド、金75%に銀25%を配合したグリーンゴールドがあります。
さらに、割金に銀、銅、パラジウム以外の金属を混ぜることによって、鉄ならブルーゴールド、アルミニウムを配合すればパープルゴールド、プラチナやパラジウムを混ぜたブラックゴールドなど、さまざまなカラーが存在しています。
カラーゴールドの表記
店頭またはネットショップで販売されているカラーゴールドの製品は、以下のように色味を示す刻印が打たれています。
■イエローゴールド【 YG 】
■ホワイトゴールド【 WG 】
■ピンクゴールド【PG】
■レッドゴールド【RDG】
■ローズゴールド【RG】
■グリーンゴールド【GGまたはGRG】
■ブルーゴールド【ー】
■パープルゴールド【ー】
■ブラックゴールド【BG】
たとえば「K18WG」なら18金のホワイトゴールドとなり、「K18BG」と表記されていれば18金のブラックゴールドという解釈になります。
カラーゴールドの耐久性
物質の硬度は「ビッカース硬度(Hv)」という単位で表します。
このビッカース硬度とは、正四角すいのダイヤモンドを物質に押し込んだ際にできるくぼみから算出された値で、値が大きいほど硬度が高いことになります。
それを踏まえ、以下おおよその金属硬度になります。
金・・・・・・・・22Hv
銀・・・・・・・・25Hv
プラチナ・・・・・50Hv
銅・・・・・・・・100Hv
鉄・・・・・・・・110Hv
チタン・・・・・・110~150Hv
ダイヤモンド・・・7,140~15,300Hv
金の硬度は22Hvでたとえ熱処理を行ったとしても50Hv程度です。
それゆえ、加工に必要な値と言われている100Hvには届かないことから、一般的に割金を入れ強度を高めるのも納得のいく理由です。
では、割金を入れる配分で多少値が前後しますが、以下カラーゴールドの硬度になります。
金・・・・・・・・・・22Hv
グリーンゴールド・・・40Hv
イエローゴールド・・・120Hv
ホワイトゴールド・・・125Hv
レッドゴールド・・・・150Hv
ピンクゴールド・・・・150Hv
やはり、ビッカース硬度の高い銅(100Hv )を配合したレッドーゴールドやピンクゴールドは強度が上がります。
一方でビッカース硬度の低い銀(25Hv )を配合したグリーンゴールドは多少強度を増す程度で、繊細なデザインには不向きな素材とも言えそうです。
カラーゴールドの価値は?
一般的に金の純度によって価値は変わってきます。
純度とは金の含有率であって、含有率100%のK24ほど高くなり、逆に含有率41.6%のK10は安くなります。
では、75%のK18カラーゴールドはどうでしょう。
カラーゴールドの金の含有率は全て75%なので、カラーが違えど同じ価値のように思われがちです。
ただし、配合される金属によっては価値を高めているカラーゴールドが存在しています。
それはレアメタルのひとつでもあるパラジウムを含んでいるホワイトゴールドになります。
パラジウムは他の金属と比較しても高値で取引されています。
そのため、その分が材料費として上乗せされ他のカラーゴールドよりも価値が高く、買取に依頼された際も高くで売れることがほとんどです。
また、ピンクゴールドも少なからずパラジウムが入っており、一般的に価値が高い傾向にあります。
しかし、ピンクゴールドの場合はパラジウムの配合というより、ジュエリーとして人気が高いことが一番の理由になるようです。
最後に
K18のジュエリーを購入する際は誰しもデザインや宝石、価格を優先してしまいます。
そのため、カラーバリエーションについては見落としがちになりやすいです。
ただ、カラーはとても重要な役割を果たしており、小麦色の肌であればイエローゴールドが肌に馴染み、肌が白い方ならホワイトゴールドが高級感を演出し、ピンクゴールドは可愛らしい印象を与えてくれます。
次回、購入する機会があるのであれば、是非カラーについても意識してみてください。